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レンズ

蔦屋家電をブラブラしていたら、棚に置かれた『ライカ』と目が合った。

簡単な写真が撮りたければスマートフォンがあれば十分、という世の中にはなったが、

こういう時代だからこそお気に入りの愛機で、というコアなファンは一定数いるのだろう。

でも、こんなしっかりとしたカメラを抱えて、さあ撮るぞ、なんて意気込んで撮影して

大した写真じゃなかったら?

 

大手カメラメーカーに勤めていた友人は昔、

「現像した写真を見ればわかる。そこには”余裕”があるんだよ」と言っていた。

彼の言う”余裕”というものが「余白」のことなのか、それとも何かの「余韻」なのか、

今となってはわからないが、いつか撮ってみればわかるのかもしれない。

 

ショッピングを楽しむ人混みを抜け、街を離れると冬特有のシンとした空気が運ばれてきた。

上野毛にある、五島美術館まで足を延ばす。

庭園は、国分寺崖線の高低差を利用した作りになっており、昔は富士山も望めたとか。

澄んだ空気のなかで、人間の手で丹念に作りこまれた風景を味わう。

この悦びを何かの形に残したい。ポケットからスッと携帯を出して、カメラを起動する。

 

僕はひとり、首を振ってこの美しい庭を後にした。Sketch001

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