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天ぷら屋の楽しみ方

どうやら上顎(うわあご)をヤケドしている。

さっきまで、初めて降り立った街の天ぷら屋で定食を楽しんでいたからだ。

カウンターに座って、最初の具材が揚がるまで

パチリ パチリ

という乾いた油の音を聴きながら待つ。

小気味良く差し出される一品一品を塩で食べるか、それともツユで食べるか、素早い判断を求められるあのスピード感もたまらない。

旬の品々が順々に揚げられ、最後はかき揚げになる。「ご飯、少し足しましょうか」と若い衆に問われ、黙って頷く。

お勘定を済ませ、まだ店先に並んでいる幾人かを見て意味もなく優越感を抱きつつ店を出てきた。

僕はいま、喫茶店の前まで来ている。

まだ口の中がヒリヒリしているというのに

懲りもせずに熱いコーヒーを流し込もうとしているのだ。

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