老人が横断歩道を渡っている。
彼が道路の半ばに差し掛かった頃、信号機は既に警告のためのチカチカを辺りに撒き散らしている。
乗用車のドライバーたちは、信号が変わる前からイライラした様子でハンドルに手を掛け、列をなしている。
やがてあの耳障りな警告音が、いくつかの車から発せられるだろう。
ドライバー達の顔前に備え付けられたこの怒りの増幅器、この世界に必要ですか?
あんな甲高い音じゃなくて、ゾウやウマ、ヒツジなどの啼き声にしてみたらどうかな、なんて思ったりして。
もう少しハッピーな世の中に、なりませんかね?