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ひとつ忠告していいかな

その頃の僕はひどく傷付いていて、現実の世界に背を向けるように朝から晩まで小説を読み耽った。

作られた世界は、僕に精神の小部屋を与えてくれた。

『ノルウェイの森』は随分と上の世代の作家による時代背景も異なる過去の作品だったが、そのときの僕にぴたりとはまった。

物語は、規律と怠惰を、それから悦びと痛みを同時に与えてくれた。

いま読み返してみてもそこから何かしら得られるものはあるだろう。

でもやはり、十代のあの頃に読まなければ、自分の心のなかの小さな震えみたいなものを見つけることはできなかっただろうなとも思う。

自分に同情するな

という台詞が、何年たっても耳から離れないでいる。

ひとつ忠告していいかな」への9件のフィードバック

  1. 秋月 耕さん
    私には妙な拘りがあり、「いいね」をクリックすることはありません。
    その代りに、コメントを置かせて頂いております。

    今となっては世界的に有名な「ノルウェーの森」を私は読んだことがないのです。
    私の読書好きの家内は、その小説が有名になり始めた時に読んだのですが、なんでこんなに有名になったのか分からないと言ってましたので、私は手を出さなかったのです。

    「ノルウェーの森」は、日本よりも海外での方が有名かもしれませんね…上海の書店でも見かけます。

    まあ、読んでみたいと思わせる本は多すぎます…単純な方法でも選択するしかありませんよね(^-^;

    私は根っからの楽天家ですので、自分に同情したことはありませんね…クヨクヨすることはありますが…

    ついでに、私は米国と欧州でリストラの仕事を短期間やったことがありますが、当時は、米国社員たちの中で小説を読む人たちが増えてました…中には、クロスワードをやっている人達もいました…不安から逃れるために、何かに集中していたかったんでしょうね。

    私も同じようなことをやります…

    いいね: 1人

  2. simple10さん、いいねは必要ありません。いつも丁寧にコメント頂いて嬉しいです。
    私にも「手を出さなかった本」というのは沢山あります。結局は手に取ったときが自分にとっての読み時なんだと思っています。
    学生時代から語学が好きというのもあって『ノルウェイの森』は英語訳・ドイツ語訳版も持っていて、妻からは変な目で見られています。其々に雰囲気があって、外国でもウケるのはわかります。
    私は不安から逃れるための行動というのもあっていいと思いますね。勿論それが家族との触れ合いであったり、お酒を飲むことであったり、自分にあった処し方が見つかればいいんでしょうね。

    いいね

  3. 秋月さん
    「手に取ったときが自分にとっての読み時」…乙なことを仰いますね(^-^)

    そうですか、語学能力が高いのすね…敬服します。
    私は、何しろ、数十年を米国の会社で過ごしたのですが、英語(聞く・話す)には物凄く苦労しました…私の語学能力がかなり低いんですよね(>_<)

    ちょっと、お手数をお掛けしたくなったのですが、「ノルウェーの森」は海外の方で人気があると言う方も少なくありません。
    翻訳の仕方でそうなるのでしょうか、それとも、描かれる情緒的なものが海外の方に合うんでしょうかね…
    読んでみろと言われそうで、ちょっと、怖いんですけどね(^-^;

    リストラの状況下にいる社員たちには難しいこともありますね。
    今まで通り、仲間とショットバーに行って戯れるということも出来ず、また、家族にも言えないんですよね…追い詰められる感じなのかもしれませんね。

    私の拘りは、投稿を読みもしないで「イイね」をクリックなさっている方々が少なからずおらるのではと思っていることです。
    お互いにアクセス数を増やすことが目的で、それ以上でもそれ以下でもないんですね。
    WordPressも、アクセス数を増やすための方法の一つとして、それを助長してますので…

    私だったら、読みもしないで「イイね」をクリックされたら、バカにするなと言ってやりたくなります(^-^;

    まあ、拘り過ぎなんでしょうけど…

    いいね: 1人

  4. simple10さんがお仕事で使われるような実践的な語学ではないですからね。モソモソと時間を掛けて味わっているだけです。
    『ノルウェイの森』が海外でも人気なのは、著者の文章が平易(読み易く、翻訳し易い)で、テーマが普遍的であることが大きいと思います。あの作品を通じて語られているのは一言でいうと「喪失」だろうと思いますが、何かを失った経験がある人間や、失うことを恐れている人(世代として捉えると”若者”)というのはいつの時代にも、どの国にもそれなりにいます。僕からしても、著者とは年齢も時代背景も全く違いますが不思議なことに作中には共感できる場面が無数にあります。
    blogを書いたり、イイねしたりもそうかもしれませんが、共感したい、共感されたい、という思いが根源的にあるんでしょうね。

    いいね

  5. 秋月さん
    いやあ~、読んだこともない私でも、素直になるほどと思わされましたね…説明がお上手です。

    私も、今、喪失しなければならないものがあります。
    喪失の仕方にも色々とあるのでしょうが、喪失自体が避けられないものであるなら、突然の喪失が良いのか、予め予定された喪失が良いのか…と考えますと、突然の喪失の方が、不謹慎な言い方をしますと、お互いに苦しむ時間が短いのかもしれません…いや、そうではない、むしろ、それを引き摺ってしまい、その喪失感を手放す方法が分からなくなるという状態に陥ることもあると言われるかもしれませんね。

    確かに、予定される方が、相互に納得してゆく/諦めてゆく時間がとれますでしょうから、その方が良いのかもしれません。
    ただ、私の性格では無理そうですね…

    私は、ボクシングファンでもなんでもないのですが…
    昔、世界チャンピオンだったファイティング原田の最後の試合を観たことがあります。
    戦っていて、彼が不利だ、負けるだろうということは誰の目にも明らかだったのですが、彼は打たれ続けても絶えず挑戦者に向かっていったのです。
    喪失が予定されているにも拘わらず、最後まで納得せずに挑戦していった、あの姿に、私は人間の精神的な「美」を感じましたね。

    ついでに、昔々、似たような感動を受けた映画が「レッド・ムーン」です…「レッド・サン」ではありません(^-^;

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    1. simple10さん
      喪失の仕方の良し悪し、というのは考えたことがなかったです。かわいがってもらった伯母が亡くなったとき、余命を聞いてからそれなりの期間ありましたが、その間に心の準備ができていったかというと、どうかなという気もします。我々は本当の意味での準備というのはできるのでしょうか。
      散り際の美学というか、我々日本人にはやはり独特な死生観みたいなものがありますね。
      『レッド・ムーン』、恥ずかしながら今まで知らなかった作品です。グレゴリーペック主演なんですね、今度観てみます。

      いいね

  6. 秋月さん
    私がコメントを置かせて頂く方々にお願いしていることですが、私が勝手にコメントしたいと思い置かせて頂いているだけですので、私のブログへのお気遣いは無用です(^-^)
    私はアクセス数を全く期待しておりません…とうの昔に諦めています(^-^;

    心の準備は…小説の中であれば、できますよね(^-^;
    どうして虚構の世界であればできるのに、現実の世界ではできないのか、私なりの結論は出しております(美と醜)。

    「レッド・ムーン」のことは言おうか言うまいか迷いましたが、まあ、イイやという感じで書かせて頂きました。

    映画好きの方々のブログで「レッド・ムーン」のお話しを何回かしたことがあるのですが、どうも、映画好きの方々の感心対象と私の感じ方が異なるようで、殆ど、無視されました。
    ですから、「レッド・ムーン」を知らない方が正常かなと思います…秋月さんは正常です…私が変なんです(^-^;

    秋月さんのような感受性の高い方が観て下さるなら、それは嬉しいですが、無理しないで下さいね…色んなことでお忙しい筈ですから…私自身に、推薦されたことはしないという天の邪鬼性がありますから、推薦はあまりしないのですが(>_<)

    いいね: 1人

    1. 天邪鬼は私もそうですが、何となく感覚が近い方のオススメは覚えておいて、後で試してみるとそこから何かしら得られるものがあったりするんですよね。
      若い頃は映画に熱中していたのですが段々と忙しくなってくるとやはり駄目ですね。一週間くらい時間をとって浴びるくらい映画漬けの日々を送りたいですが。

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  7. 秋月さん
    ははは、分かりますよ…まあ、後、20年ぐらいしますと、耽溺する時間的余裕がでるのかもしれませんね。
    しかし、間違いなく感受性も衰えてきますので、二律背反のような気します。
    まあ、良し悪しの判断は私には出来ませんが…

    いいね: 1人

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