ライフ・イズ・ビューティフル
収容所の放送室に忍び込み、愛を語るグイド
ライフ・イズ・ビューティフル
収容所の放送室に忍び込み、愛を語るグイド
父にはじめてPCを触らせてもらったときのOSはWindows98だったと思う。
現代のネット環境と比べるのはさすがに酷だが、当時は何をするにも恐ろしく時間が掛かった。
それでも、Windowsを起動させ、リビングに据え置かれた仰々しいPCデスクに座って応答を待つ時間は、なかなか良いものだった。
“窓”を覗いてみると、そこには (建設途中の) 新しい世界があった。
床いっぱいに広げた白い紙のうえで、好きなように絵の具を塗りたくる。
「でも服が汚れちゃうかも」とか「でも後片付けが」とかは一旦忘れてしまう。
途中で放っぽり出して、意味もなく走り回っちゃったりしても、それはそれで楽しい。
エネルギーは大事に貯め込むものじゃなく、あるだけ使い切るものなんだってことを
久しぶりに思い出してみたり。