小さな頃、父の休日の朝にはよく『渡辺篤史の建もの探訪』が掛かっていた。
僕は(おそらく父も)建築の善し悪しなんて何もわからないで観ていたが、よく設計された採光のよい居住空間が人々を笑顔にすることはわかった。
懐かしいテーマソングに誘われて何十年振りかで観てみると(まだ続いていたのだ)今回は、建築家が祖父の生まれ育った土地に建てた週末住宅、ということだった。
普段使いの家とは違う趣きになっていたが、そこには何となく温かみを感じたし、100歳近いひいおじいちゃんから数えて4世代の家族が並ぶ姿は中々いいものだった。
裏山にはその家を見守るように一家のお墓があるらしい。
それにしても、平行に建てられた8枚の壁、その合間に生まれる7つの空間、というコンセプトは面白いですね。