「この子には大器晩成の相があるわ」
僕がまだ赤ん坊の頃、占いをやっている友人に手相を観てもらった際にそう言われたと母から (事あるごとに) 聞かされて育った。
子どもにとって大器晩成というのはあまりにも漠とした言葉で、いつ頃どういうピークを迎えるのかとか、実はもう過ぎてたらとか、考え始めるとキリがないので、とりあえず僕は年々運勢が良くなっていく幸福な人間なんだろうと解釈することにした。
ピーターパン的な考えの周囲とは違って、早くオトナになりたいと願う子どもだった僕にとっては、歳を重ねながら少しずつ自分の世界を広げていくプロセスは、実際に悪くなかった。
良いことがあったときは (やっぱり) 運が良かった、良くないことがあったときは (運の良い自分でもこんな目に遭ったんだから) まだ努力かなにかが不足してたんだろう、でもきっと来年か再来年にはもっと良い状況になっているはず、と考えるようにしている。
結果的に、一日一日を生きる姿勢としてはそれほど間違っていなかったと思っている。
秋月さん
手相見が流行っていた頃に、大器晩成型の線があったようにも思いますが…全く覚えてませんね。
子供が、中学生の頃までは背丈が普通でも、高校生になって急に伸びる人もいるようです。
それは、ある意味では、大器晩成とも言えるかもしれませんね。
また、興味の対象が移り変わってゆく人が、たまたま、自分の才能にマッチした興味の対象に出会って、社会的に認知される成果をあげる人もいそうです。
あるいは、性格的にじっくりと攻める人は、成果を出すまでに時間が他よりも掛かるかもしれません。
などなど、考えましたら、大器晩成ということもありえそうですね。
ところで、芸術などで、亡くなってから世に認めれれる人は大器晩成型と言えるのでしょうかね(^-^;
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simple10さん、ありがとうございます。
たしかに大器晩成にも色々な切り口がありますね。個々人の才能の波(早熟、晩成)と世間からの評価は別の観点かなとは思いますが、素朴派の画家にグランマ・モーゼスという方がいます。彼女が本格的に絵を描き始めたのは70歳を過ぎてからだそうです。それを大器晩成と言うのだろうと思う一方で、機会さえ与えられていれば30-40代にさらに良い絵が描けたのかもしれませんし、あるいは人間としての成熟が70代の彼女を絵に向かわせたのかもしれませんし、考えてみると面白いですね。
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秋月さん
グランマ・モーゼス、彼女は凄い方ですね。
穿った見方をしますと、生きなければならないという人生の煩わしさから解放された環境の中で、彼女の感性が彼女の才能によって素直に発露されたのかもしれませんね…結果論でしかありませんが。
ただ、私はそれを大器晩成ということなのかどうかは分かりません。
先のコメントでは明確に書きませんでしたが、大器晩成とは、目的(世に出る)に向かって努力し続け、結果としては目的を達成するが、その道のりが思った以上に長かったという場合ではないかと思います…多分、これは辞書よりも狭義の解釈となりますね。
ですから、様々なことに興味を持ち、色んなことをやってきて、ついには一つの興味を追及することで世に出ることができたというケースは大器晩成とは言えないような気もします。
老子の本来の解釈では、それら全ても大器晩成になるのでしょうが…兎に角、世に出ることが目的で、それが遅いか早いかのお話ですよね。
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