Lectio しかし蝶は知っている。 Posted on 3月 15, 2020 by 秋月 耕 in Lectio 小さく白い蝶のむれが、もみじの幹からすみれ花の近くに舞って来た。 もみじもやや赤く小さい若芽をひらこうとするところで、その蝶たちの舞の白はあざやかだった。 二株のすみれの葉と花も、もみじの幹の新しい青色のこけに、ほのかな影をうつしていた。 花ぐもりぎみの、やわらかい春の日であった- 川端 康成 『古都』 シェア、フォローはお気軽に。TwitterFacebookいいね:いいね 読み込み中... 関連