Lectio

そろそろアカーシュの寝る時間だから

- ほっそりとした光がドアの下に洩れて、父の声が『みどりの卵とハム』を読んでいた。二人でベッドに入っているのだろう。

枕をならべて、真ん中に本があって、父が読む本のページをアカーシュがめくる。

ルーマはほとんど暗記してしまった本だが、父は初めて遭遇したに違いない。

たどたどしくて、文と文のつなぎ目で考えるような間ができる。ふだんの父らしからぬ芝居っ気を込めようとしていた -

ジュンパ・ラヒリ 『見知らぬ場所』

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