Lectio

似合いますか

-文学好きの長女を、自分の思いどおりに育てようとした父と、

どうしても自分の手で、自分なりの道を切りひらきたかった私との、

どちらもが逃れられなかったあの灼けるような確執に、私たちはつらい思いをした。

いま、私は、本を読むということについて、父にながい手紙を書いてみたい。

そして、なによりも、父からの返事が、ほしい-

須賀敦子 『父ゆずり』

Lectio

長い手紙

-夫が死んだとき、北海道の修道院にいたしげちゃんから、だれからももらったことのないほど長い手紙がイタリアにいた私のところにとどいた。

卒業以来、彼女からもらった、はじめての手紙だった。

むかしのままのまるっこい書体で、私の試練を気づかうことばが綿々とつづられていた。

こころのこもったそのことばよりも、なによりも、私は彼女の書体がなつかしかった。

修道女になっても、まだおんなじ字を書いてる、と私は思った-

須賀 敦子 『遠い朝の本たち』

手紙もいいな、と思った。

小さい頃に、まだ元気だった祖母に宛てて書いた短い手紙のことを思い出した。下手っぴな字で、いつまでも元気でいてねと書いたその時の気持ちは今でも覚えている。

LectioStyle

遠い朝の本たち

背表紙のタイトルに惹かれて文庫を手に取ってみると、カバーデザインも僕好みだった。

舟越桂のおもちゃのいいわけ?

中身はまだ読めていない。でもいい予感はある。