Lectio

日が沈む。

- 一日の労苦に疲れた憐れな魂の裡に、大きな平和が作られる。

そして今それらの思想は、黄昏時の、さだかならぬ仄かな色に染めなおされる。-

ボードレール 『黄昏』

Lectio

開け放たれた窓を外部 (そと) から見る者は、閉ざされた窓を透して見る者と、決して同じほど多くのものを見ない。

- 蠟燭 (ろうそく) の光に照らされた窓にもまして奥床しく、神秘に、豊かに、陰鬱に、蠱わし多いものはまたとあるまい。

白日の下に人の見得るものは、常に硝子戸のあなたに起るものよりも興味に乏しい。

この暗い、または輝いた孔虚 (うつろ) の中には、人生が生き、人生が夢み、人生が悩んでいる -

ボードレール 『窓』

Lectio

大衆 (ミュルティテュード) と孤独 (ソリテュード)

-孤独にして思索する散策者は、この普遍的なる融合から、比類なき陶酔を味わうのである。

群衆と容易に婚姻する者は、匣 (はこ) のように閉ざされたエゴイストや、軟体動物のように監禁された怠け者からは、永遠に奪われてあるだろうところの、さまざまな熾烈な享楽を経験する。

彼は四囲が彼の眼前に置くところの、あらゆる職業、あらゆる歓喜、あらゆる悲惨を、彼のものとして取り容れる-

ボードレール 『群衆』

Lectio

開け放たれた窓を外部 (そと) から見る者は、閉ざされた窓を透して見る者と、決して同じほど多くのものを見ない。

-蠟燭 (ろうそく) の光に照らされた窓にもまして、奥床しく、神秘に、豊かに、陰鬱に、蠱わし (まどわし) 多いものはまたとあるまい。

白日の下に人の見得るものは、常に硝子戸のあなたに起るものよりも興味に乏しい。

この暗い、または輝いた孔虚 (うつろ) の中には、人生が生き、人生が夢み、人生が悩んでいる-

ボードレール 『窓』