Gastronomie

持ち帰る

これほどテイクアウトに頼った生活というのも記憶にないけれど

日々、発見もある。

冷めてもおいしいもの。冷ました方がおいしいもの。やっぱり熱々で食べたいもの。

自分の好みについてこれほど気付かされる日々は今までなかった。

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稲荷 (いなり)

小さい頃はなぜか「おいなりさん」なんて寿司じゃないって思っていた。

何がキッカケだったか覚えていないのだけど、2〜3年前から急に稲荷寿司の虜になってしまって、出先で変わり種のものなんかを見掛けると、ついつい食べてしまう。

「笠間いなり寿司」というのもあるらしい。

茗荷 (みょうが) とか肉味噌なんて入れたらそれは絶対おいしいでしょうよ。

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けいらん

あぁ、食べたい。

僕はうどんにはあまりコシを求めない。

それよりは、あの口に入れたときのツルツルッとした感じを楽しみたい。

給食のときに好きだった、卵でとじた甘辛の汁ものを思い出した。

雷汁 (かみなりじる) 、みたいな名前じゃなかったっけな。

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立って啜る

とにかく腹が減っていた。

通り掛かりのうどん屋の「とり天ちくわ天おろし、冷盛」みたいなメニューが見えて、今の僕にとってもうこれ以上の昼飯はないなと思った。

鷄の唐揚げだって勿論好きだけど、”とり天”はもっと好きなのだ。

食券を買って狭い店内に入る(さりげなく長芋の天ぷらも追加した)。

僕のうどんは2秒くらいで出てきた。

知らない男達と肩を寄せ合ってうどんをズゾ、ズゾとやってると何だか山小屋に来たみたいだなと思ったりした。

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これをしないと正月がくるような気がしません

-生家の習慣から、暮の二十八日に必ず餅 (もち) をついてもらいます。

八は末広に連なり、九は苦に連なるとかいって、語呂まで気にかけたらしいのです。

それまでに、お供え用、輪飾り用の御幣を裁って、歳の市で裏白、葉つきの橙をもとめ、

昆布、根引きの松、藪柑子、ゆずり葉は庭のものを使い、伊勢えびの代りに紅白の水引を使って飾りつけをする-

辰巳 浜子 / 料理歳時記 『餅』

縁起を知ってのことではないが、二十八日には餅を受け取りに行くことになっている。

馴染みの和菓子屋さんに、年越し用の「のし餅」をお願いしてあるのだ。

まだクリスマスにもなっていないのに、今からお正月のお雑煮のことや、磯部焼き、いやその前に汁粉もいいな、なんて今から勝手に想像を膨らませている。

でも正月の分まで足りるのかしら

僕は搗きたてのお餅がなにしろ大好きなのだ

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柚子だけは贅沢をさせてくれ

-東京の者には塩鱈はなつかしいものだ。

小松菜を入れた鱈の吸物へ柚子を二、三片浮かし、

熱いのをふうふういいながらすすりこむ-

池波正太郎 『柚子と湯豆腐など』

鱈 (たら) 独特のホクホクとした食感と旨味。柚子のあの濃縮された果実味と香り。

どちらも僕の好物なのに、どういうわけか、今まで組み合わせたことがなかった。

そろそろまた鱈鍋がやりたいと妻にねだってみようか。

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もう夏じゃないけれど

急に “冷やしたぬき” 以外食べれないモードになってしまい、おばちゃんに電話したら「あるよ」と言うので閉店前に駆け込む。

本当はコシのないうどんの方が好みなんだけど、食べてみるとこっちも美味しい。

うどんのツルツルと揚げ玉のサクサクで喉が潤う。

山葵 (わさび) はうどんには合わないと信じて生きてきたから、もう何年も試していない。

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どこまで自分が求めるか、でしかない

最後の晩餐は何がいいか、というお決まりの質問には、僕は迷いなく答えられる。

世界中どこへ行っても、鮨よりもおいしくて、美しい食べものは存在しない。

蛎殻町にある「すぎた」にはまだ行ったことがないが、杉田さんの握る寿司をいつか味わってみたい。

番組を見終わってからも、弟子のお披露目のシーンがまだ心に残っている。

預かった若者をどのように育てるか、という姿勢からも彼の職人としての矜持みたいなものが感じられる気がした。