
妻に少し時間をもらって、
図書館で好きなだけ本を読んで
目に入った喫茶店に入り、何も考えずに黙々と珈琲をのむ。
これ以上の休暇はないのではないかと思う。
人の淹れたコーヒーがいちばんおいしいって誰が言ってたんだっけな。
妻に少し時間をもらって、
図書館で好きなだけ本を読んで
目に入った喫茶店に入り、何も考えずに黙々と珈琲をのむ。
これ以上の休暇はないのではないかと思う。
人の淹れたコーヒーがいちばんおいしいって誰が言ってたんだっけな。
ふらりと入った喫茶店に引き込まれるような絵が掛かっている。題名も作者もわからない。
雪深い土地に住んだことはないけれど、外から眺める家の中の灯りの暖かみは僕にもわかる。
いつの頃からか、考えごとをするときには珈琲を淹れるようになっていた。
おかげでコーヒーの香りを愉しむのも束の間、すぐにくだらないことに頭を使う悪しき習慣がついてしまった。
「店内が暑かったから」というただそれだけのことではあるけれど、
ひさしぶりに何も考えず、自分をからっぽにして飲むコーヒーは何だか不思議な程おいしく、幸福な時間を過ごした。
プロが淹れているから、というのは勿論あると思うけど、喫茶店でボーッとしながら味わうブレンドって何だか特別な味がする。
待ってる間の時間も好きだったりする。
あと、焼いた方のチーズケーキもやっぱりおいしい。
夏は好きだけど冬は大の苦手で、風の強い日なんかに外出すると、一日憂鬱な気分になってしまう。
大通り沿いに古い喫茶を見つけ、中へ入ってみる。
老夫婦がやっているお店のようだけど、メニューには僕の好物のココアが載っている。
七輪やストーブの上に置かれたヤカンを眺めながらボーッとしていると、
「今からお餅を焼くんだけど、食べていかない?」と声を掛けてくれた。
焼きたての磯部もちを頬ばりながら、冬も悪くないなと思った。
あー、やっぱり自宅でゴリゴリしたいかもしれない。
「砂糖を加えてご賞味頂くと更においしく」みたいなメッセージまでわざわざ書いてあったのに。
砂糖入りは次回のお楽しみに。
なんだかチョット疲れていたので甘いモノをお願いした。
背の高いグラスに品よく収まったキャラメル風味のソフトクリームを食べ進めると、最後に懐かしい食感。
もしかしてこれは僕の愛するコーヒーゼリーでは?
ほんの数分、幸せな気分になれた晩秋の午後。
好物のロールキャベツをとるべきか迷って
結局ナポリタン。
「チーズ、掛けてしまってよろしいですか」との問いに深く頷く。
脳内は、ケチャップ一色。
フレンチトーストというのは “おやつ” なんだと長いこと信じてきたけど、ランチメニューにもなるんだな。
コレも勿論おいしいけど、サクッとした感じのヤツも好きだったりする。