Lectio

錬金術師

‪もちろんプロとしてその世界で生きていくことの厳しさは想像できるけれど、

「色を調合する」ってなんだか素敵な仕事だなと思う。

Lectio

考古学、技術史、美術史などは、今日まで残った文書記録類ではときにわからない古代の諸関係に、重要な暗示を与えてくれる。

-いついかなる時代にあっても、世界の諸文化間の均衡は、

人間が他にぬきんでて魅力的で協力な文明を作りあげるのに成功したとき、

その文明の中心から発する力によって攪乱 (かくらん) される傾向がある-

ウィリアム・H・マクニール 『世界史』

たとえば二百年くらい後になって、歴史学者が2020年頃の世界を研究したとしたら

マクニールが言うところの「世界に対する攪乱の焦点」、あるいは 「文化活動の第一次的中心」というのは、どこになるのだろうか。

やはり米国ということになるのだろうか、それとも…

GastronomieLectio

バノン村のチーズ

由来が「村の名前」っていいな。

今は栗の葉で包むこの山羊のチーズは、2千年前に村がローマ人の統治下にあった頃には葡萄の葉で包まれていたとか、その後は胡桃の葉が使われた時期もあったとか、色々な変遷が辿ったみたいだけど

それぞれ (当時は) どういう味がしたのか、いつどこかで体験できないものかななんて思ったりした。

Musica

アイルランド

音楽というのはその民族が何世代にもわたって積み上げてきた文化みたいなものを濃厚に反映している。

たとえば衣装なんかもそうだろうと思うけど、音楽の場合、こうしてインターネットにさえ繋がることができれば気軽に楽しめる。

昔、アメリカの古い音楽ホールでJAZZのライブがあって、演奏が終わったあとにプレイヤーから客席へ「何かリクエストがあれば」と声が掛かった。

僕の少し後方にいた老人から「できれば我がアイルランドの曲を」と申し出があって、バンドメンバーはにっこりと笑って彼の要望に応えた。

そのときの老人の顔は、今でも覚えている。

Lectio

わたしは期待に胸をふくらませています

「二度にわたる散歩は、わたしにとって忘れがたいものになりました。

きみもそう考えているのだと思いますが、これらの場所の状況を-肉眼で見る現在ばかりでなく、見る必要のない歴史をも含めて-わたしに見せてくれるつもりなのだ、と思いました。

だから、わたしも何度も東京の街中を歩き回って観察し、時には、ベンヤミン的文化観察者であるきみなら、こんなこと、あんなことをどう見るのだろうか、と考えてみることにします」

『往復書簡 いつも香港を見つめて』